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アマゾンの拙著レビュー
岸菜雄大さんから
大学生が勉強しない、講義に出ない、というのは今始まったことではなく、特に親元を離れたなら、当然起こり得ることだと考えられます。
勉強しないのだから、当然テストで良い点は取れない。しかし、私自身は「良い点を取れない(90点以上)」ということに問題を見出していません。
本記事では、記事冒頭画像で掲げたような動きをする学生さんが増えたので(私に対して、というのではなく世間一般において)、どうして単位をあげられないのか(落第評価をつけるのか)、論理学の講義を具体例にして、私自身の考えを提示しておきます。
注意:私は普通の人よりネットリテラシーはある方だと思います。スキル的にも、モラル的にも、という意味です。
以下に述べるのは、私が単位をあげられない(落第評価をつける)場合の指針です。但し、話を絞り込むために、論理学のテストに限って話をしています。
以下「理由」というのは、なぜあなたが不合格なのか(単位を落したのか)の理由になっています。
理由1.論理規則の使い方がわかっていない
否定の除去則
まことしやかな答案を書く人は非常にたくさんいます。例をあげましょう。
¬∃x(Fx∧Gx) --------------- ¬-Elim Fx∧Gx
こんな風にして否定の除去則(¬-Elim)を使う人がいます。記号¬があればいつでもそれを取り除けるのが否定の除去則だと思っているのでしょう。しかし、それは根本から間違っています(二重に間違っている、とも言えます。∃xまで取っているし、束縛変項 x が束縛なしに使われているからです)。
この類の誤答「しかない」答案は、いくら積み上げても(つまり解答用紙を埋めても)及第点には至りません。
逆に言えば、1つでも正しく論理規則(公理、推論図)を適用できている答案(そしてその正しい適用がそれなりに正答に近づいている答案)は、及第点(つまり単位を取得すること)になる、と考えてください。その位、採点は甘くしています。
理由2.日本語が混じっている
証明図の例
論理学においては、特に私が教えるものに関していえば、答案に日本語が現れる余地はありません。
上掲画像のように記号のみで埋め尽くされるはずです。なのに、下手に日本語で読み方を書いたり、解説されたならば、それはマイナスどころか間違いになります。
答案に日本語で論述しないでほしい、ということは繰り返し講義で伝えています。
理由3.考えていない
私もド文系なので、文系科目を悪くいうつもりなど全然ないのですが、ともすると、言葉で埋め尽くせばどうにかなる、ということが文系科目のテストでは起こるかも知れません。
① 教科書を用意して、それを徹夜もいとわず読んで、
② 当日のテストに準備する。
こういったやり方でクリアできる科目もあるでしょう。
もちろん、そういったやり方でテスト準備をしても構いません。しかし、肝心の論理学の考え方(上述の理由1で述べた論理規則の使い方)がわかっていなければ、どれだけ読んでも意味がないのです。
もう一度言います。論理学の考え方を身に付けなければ意味がありません。たくさん読んでも意味がないのです。結果として、それは私の場合、下記のことができるようになることだと思っています。
① 初見の問題で、
② 証明ができるようになること。
こんなことを言うと誤解が生まれるかも知れませんが、私の場合、テストは数学的な恐怖を与えることを意図しています。ともすると、大学でのテストは努力賞でクリアできることが多いです。そうではなくて、じっくり考える態度を身に付けてもらいたいと思います。それは「おせっかい」ではなく、「あなたたちのことを思って」でもなく、単純に「学問とはそういうものだ」と考えているからです。
本記事冒頭のAmazonレビュアーのように、コスパ、コスパ・・・とネットスラングに感(かま)けるのもいいですが、まず筋の通った思考力を身に付けていただきたい。その中には、自分で決断して、教えている人に質問する、ということも含まれていると思います。
最後にもう1点だけ付け加えられるなら、決して受講者を見下してはいない、ということを忘れないでください。しかしながら、懇切丁寧に教えようと距離を縮める(度の過ぎた教育的配慮をする)と、時に受講者の方でウザったい、と思うこともあるはずです。なので、基本的に放任しています。



コメント(ディスカッション)
明治大学における論理学Bの講義について質問させていただきます。
さて、当該講義の期末試験は授業最終日とのことですが、2025年1月15日との認識で間違いありませんでしょうか。
ご回答の程よろしくお願い申し上げます。
ご連絡ありがとうございます。はい、その認識で大丈夫です。当日は同講義の最初の60分を使って実施するつもりです。詳細は追って「お知らせメール」で配信します。よろしくお願いいたします。