本記事では、拙著『確率問題集Ⅲ:帰納法』について、ご紹介させていただきます。
本書『確率問題集Ⅲ:帰納法』は、副題にある通り帰納法について書かれた本です。
帰納法と聞いてなにを想像するでしょうか。
ジョン・スチュアート・ミルがA System of Logic(論理学体系)の中で展開した一致法、差異法・・・といった考え方が帰納法だといわれることがあります。
実際『論理学入門』や『論理学綱要』といった古い論理学の教科書では、そのような説明が採用されています。
しかし、ミルの帰納法は論理的な、つまり記号論理の水準からみて納得の行くものではありませんでした。
ルドルフ・カルナップの開発した帰納論理こそが、帰納法の範型と考えられます。
本書が『帰納法』と銘打たれているのは、このカルナップの帰納論理を紹介する、という意味においてです。
電子書籍です。
本書は電子書籍になります。AmazonKindle
楽天 https://a.r10.to/hkPzUC
電子書籍は現在、AmazonKindle電子書籍アプリか、楽天Kobo電子書籍アプリを使って読むのが主流になっています。
初歩的ですが☟下記記事に説明した通り2つのアプリは異なるものであることに注意してください。

内容紹介
『確率問題集』という題名では、既に2冊出版されています。


本巻、第3巻では上述の通り、帰納法としてカルナップ帰納論理入門が紹介されます。
『独立事象と帰納法』によって手を付けられた帰納法、より具体的にはカルナップの帰納論理の考え方を、その最も簡単な形で提示します。
出典:著者紹介文(アマゾン,楽天における)
カルナップの帰納論理は、その難解さ(と利用価値への疑問)において群を抜いていますが、本書は、その最も簡易的な説明ないし紹介になっているといえるでしょう。
2回のコイン投げをどうみるか
帰納法に入る考え方は、こんな風に説明されます。
コイン投げを2回したとします。
学校教育では、この時4つの根元事象があると教えます。
HH, HT, TH, TT
Hが表。Tが裏です。これを呑み込めるなら、コイン投げ2回で少なくとも1回表が出る確率は3/4になります。
しかしHH, HT, TH, TTは等しく確からしくない、とも言えます。等しく確からしいのは、表1回,裏1回を共有するHTとTHくらいでしょう。
いや、それ以前に、
Hが2回,HとTが1回ずつ,Tが2回
この3パターンが事象を根元的に分割しているのだ、と言い張ることもできます。カルナップの帰納法は、この見方の延長線上に展開されます。
そしてこの帰納法の見方に従うと、コイン投げ2回で少なくとも1回表が出る確率は2/3になります。
技術的な筋道は本書『確率問題集Ⅲ:帰納法』を使い学んでください。
・・・ただ、本記事を書いていて私自身、まだ充分にこの問題を消化し切れていないところがあるのも確かです(カルナップの帰納論理を理解し損ねている、という意味ではありません)。



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