古い論理学というのは、記号論理以前のアリストテレス論理学のことをいいます。
書店で論理学の本を探すと、決まって「記号論理」の本と「古い論理学」の本が混在していることに気づくでしょう。
古い論理学の本の代表として、岩波書店から出版されている『論理学入門』をあげることができます。
注意:本記事は本書の学術的な位置づけを大まかに伝えるもので、詳細に内容を紹介するものではありません。
近藤洋逸,好並英司著
なかなか画像が手に入らないので、本書の見栄えは下記リンク先から確認してください。
結論からいえば、本書を使って論理学を学習してはいけません。
『論理学入門』を読んで、もちろん得るところはあるでしょう。そして実際、本書の内容を下敷きにして教えられている「論理学」の講義が、全国津々浦々の大学の講座にあることは想像に難(かた)くありませんし、そのことを否定するつもりは私(管理人)にはありません。
しかし、論理学というものが本書『論理学入門』によって象(かたど)られるものかと問われれば、私(管理人)は否(ノー)と答えます。
論理学は未だに知っている人は少ない
論理学に取り組む人に、私(管理人)が伝えておきたいことは、論理学という学問は日本国内だけみても、なかなか統一した見解が確立されてない、ということです。
なので、いろいろな研究者が、独自の視点で「論理学」について書くことができます。
本書『論理学入門』に関していえば、著者の近藤洋逸氏と好並英司氏は、経歴を見る限りデカルトやパースの研究から論理学に接近して行かれたようです。
しかし彼らが論理学の専門家かと聞かれればノーと答えざるを得ません。
そういった著者たちが書いた論理学書というのは案外多いことに注意してください。問題なのは、彼らの多くが記号論理の訓練を受けていない、ということです。
では、数学者の書いた記号論理の教科書はどうか、と問われると、それについては別の記事でゆっくり論じてみたいと思います。



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